6月17日(金) LENS PROTECT KIYOSHI TATSUNO Limited Edition発売開始。 風景写真家 辰野清氏の美学、哲学、こだわりを徹底的に実現した保護フィルター!
2022.06.10
開発の経緯
「性能も大事ですがマルミフィルターのややマイナーなイメージを一新するような枠の色やパッケージにしたらいかがでしょう。例えば濃くて深い朱色のようなシブい色の枠などはなかなかインパクトがあってカッコいいかと思うのですが」
LENS PROTECT KIYOSHI TATSUNO Limited Editionの開発は、長年マルミフィルターをご愛用いただいている、写真家の辰野清先生から頂いた、このダイレクトメッセージから始まりました。 辰野清先生のご提案をマルミを象徴する商品として実現したい。商品化するに当たっては、先生の美学、哲学、こだわりを徹底的に実現し、他に類を見ない特別な商品を作りたいとマルミは強く考えました。 このようにして、辰野清先生とマルミの、初めての挑戦が始まりました。
こだわりから生まれた色と質感
辰野清先生と議論を重ねながら作り上げたフィルター枠調色
・枠色は極めて黒に近いエンジ色のイメージが良い。
・強さも感じさせながらシブくてセンスのいい枠色が欲しい。
・金属の質感だけは絶対に残してほしい。
これら先生の要望を受けてマルミが取り組んだのが、塗装ではなく、金属の質感を残すために、敢えてアルマイト調色を用いて、理想の色合いへ追い込む事でした。 表面には品の良い金属の質感を持たせながら、内面反射対策として、つや消しブラック塗装を要所要所に施すという、贅沢な仕様のフィルター枠です。ゴールドの枠印字には、辰野清先生のサインを入れさせていただきました。
辰野清先生のサイン入り。こだわり抜いたパッケージデザイン
・パッケージは洒落っ気があって渋いものであってほしい。
・デザインはできる限りシンプルに。
・絵に頼らず、むしろ質感に振って、重厚感や高級感で勝負する。
・限りなく黒に近い中に、よく見るとそこに赤がいるという、ボルドー系の赤がイメージ。
・文字は黒系のシルバーで嫌味のない色にまとめ、箱のイメージに合ったサインを入れる。
辰野先生の美意識が伝わるリクエストです。「ボルドー系の赤」とは聞こえが良いですが、箱の色味のイメージを我々に伝えるために先生が「この色だ」と指差したのは、実は居酒屋の使いこまれた手すりの木目でした。その近似色の色見本を何種類と用意した中で、先生が迷わず「これ!」と選んでいただいたその色をパッケージに採用しました。しかし、その色を印刷で再現するまでが大変でした。何度となく色校正を繰り返し、やっと実現に漕ぎつけた、マルミこだわりのパッケージでもあります。
レンズとのコンビネーションが美しい、 上品で落ち着いた佇まい
渋さと落ち着きのある色合いは、特に黒いレンズとの相性が抜群です。この佇まいの良さも、このKIYOSHI TATSUNO Limited Editionの際立つ特徴です。またレンズフードを取り付けても、正面から、さりげなくフィルターの存在感を主張できるようにしています。
辰野清先生のお名前を冠したこの特別なフィルターを商品化するにあたっては、辰野清先生から条件をいただきました。それは「保護フィルターとしてすべての面でNo.1のスペックが欲しい」。 超低反射ULCコート、 精密研磨、 硝材に高品質な光学ガラスを採用するなど、これまでのマルミの保護フィルターの仕様を全てに渡って見直すことで、 ここに、 保護フィルターNo.1 に相応しい高性能を実現しました。
保護フィルターの反射率はゴースト・フレアーの発生に直結します。 反射率が低いほどゴーストやフレアーは出にくくなります。 マルミの超低反射ULCコートは、片面反射率0.1%を達成。従来の保護フィルターと比べても、明らかにゴーストの影響を最小限に抑制していることがわかります。
一般的にフィルターガラスの平面度はレンズの解像力に影響を及ぼしますので、レベルの高い平面度を維持することが課題です。上図は、フィルター枠に取り付けた状態の各種保護フィルターの透過面精度を測定したものですが、平面度が低いフィルターには「ニュートンリング」という縞模様がはっきりと見られます。 KIYOSHI TATSUNO Limited Editionではニュートンリングは見られず、高い面精度を保持しています。コンベンショナルなフィルター枠を採用していますので、ガラスの脱落や異音などの発生もありません。しっかりと面精度を確保しながら、しっかりとレンズを保護します。